導入事例

株式会社 B社様

2020年9月

従業員1000名~/サービス業

社員コミュニケーション満足度の可視化/RUFT調査

地方の中核都市の支店として広域なエリアを営業エリアとして活動している株式会社B社のC支店。50名規模の社員がリテール部門、法人部門の2部門にて業務運用を行っており、地域の個人、法人のニーズに的確に応えるサービスを日々努力されています。最新の技術を積極的に導入し、スマホを利用した個人サービスの展開、スマホを利用した法人営業対応を拡充されています。今回は、B社全体の大きな組織における調査ではなく、新しい試みとして1つの支店におけるRUFTエンゲージメント調査を実施された目的と実施後の感想をD支店長にお伺いしました。

 

お話し頂いた方

株式会社B社C支店

D支店長 様

社員のコミュニケーションを可視化してみたいと思いました。

―支店長が、RUFTエンゲージメント調査をされたきっかけを教えてください。

支店長:当社は、地域のお客様に対して様々なサービスを展開しております。当支店は、地方の中核都市にある伝統ある支店として、長年地域のニーズに応えて参りました。個人を対象としたリテール部門、企業を対象とした法人部門の2部門が、支店の建物の1階と2階に分かれて執務しております。コロナの発生により社員のコミュニケーションや研修方法は大きく変化しております。オンライン会議の仕組みも導入され研修等で広く利用されています。現在は、コロナ前と同じように業務は実行しておりますが、臨機応変に対応を変えなければならないことも事実です。自分は、支店長として、社員と積極的にコミュニケーションを行っておりますが、この変化の時期に一度調査をして数値化することで社員の気持ちを確かめたいと考えました。

ーなぜRUFT調査を選んだのですか。

支店長:たまたま取引先から社員のコミュニケーションについて調査する会社があると教えられ、RUFTの説明を聞きました。先に述べましたように、社員のコミュニケーションについて一度可視化してみたいと考えておりましたので、実施することにしました。全社ではなく、支店単位で実施できることも魅力的でした。試しにやってみようという感じです。今はやりのエンゲージメントについても同時に調査をして、コミュニケーションとエンゲージメントの因果関係を明らかにするというRUFTの方法にも新しさを感じました。支店には、20代の若手社員が多く働いているので、彼らが、自分や、支店の仲間とのコミュニケーションについてどう感じているかも知りたい内容でした。いろいろご相談した結果、自分が期待する報告が得られることがわかり、RUFT調査を実施してみることにしました。

ーどのように進めたのですか。

支店長:自分と支店の若手担当者の2名体制で取りまとめをして実施しました。インタビューとアンケート調査の組み合わせによって調査する方法と知り、インタビューは自分が受けました。インタビューは会社の会議室で対面方式により行いました。1時間程度のインタビューによって、自分から、支店の組織と人員構成、日々のコミュニケーションの取り方、指示命令方法、朝礼、1階社員と2階社員とのコミュニケーションの方法、社員研修といった内容について説明しました。自分から若手社員とのコミュニケーションは積極的に行っていることも話しました。続く社員アンケートは、管理職と若手社員を中心に実施することとしました。社員が解答するためのWEBサイトの専用URLが送付され、それを担当者がアンケート調査対象者に配布しました。社員が直接RUFTに対してアンケートに回答する方法です。匿名の調査であり、個人の特定はできない仕組みでしたので、回答対象者には、本音を記載してくださいと依頼しました。

社員の本音の収集に役立ちました。

ー調査結果を見てどうでしたか。

支店長:若手社員の本音が実際に分かり、やはりそうかと思う部分と、そういう風に思っている人もいるのかと、両面ありました。私どもの業界は大きな変動の流れの中にあります。新しい技術がどんどん出てきて、追いつけないこともあります。自分たちの存在が社会に対して、本当に価値ある、役に立つ存在なのか、若手社員が自問自答している姿もはっきりしました。また、予想通り、どうしても物理的に二分されている1階と2階の社員は、業務内容がリテール、法人と全く異なることから、横のコミュニケーションは少ないと感じていることも確認できました。RUFTは、社員のコミュニケーションを8つの軸で分析します。上から下へ情報を流す情報伝達系コミュニケーション、上司、部下、同僚との日常的なコミュニケーションに大きく分けて点数付けします。初めて、このような網羅的な調査によって、支店内のコミュニケーションについて、どこに問題があるかが、コミュニケーションの質、頻度、量、伝達方法等の観点で明確になりました。

ー調査結果の中で意外であった点はありましたか。

支店長:特に大きく意外であったということはなかったです。総じて、予想通りであり、普段何気なく感じていることが、点数としてよく表現されていました。コロナによって、若手社員がコミュニケーション不足を感じていること、コロナというこれまでに起きたことがなかった社会情勢に対して、将来的な不安を感じていることも切実に分かりました。自分が行っている若手社員への声がけも、若手社員からきちんと評価されていることも検証されました。部門単位、年齢、勤続年数、役職別のデータも、普段自分が肌感覚で感じていることをよく表現していました。

より広く調査すると新たな発見になりそうです。

ー調査結果を利用して次のアクションはありますか。

支店長:RUFTから社員コミュニケーション満足度と比較して、仕事の満足度や組織への貢献意欲といった指標は、もっと高くできることを示唆されました。報告を通じて、仕事の意味、自分たちのミッション、会社の理念といった高次の概念を、社員にもっと理解させることができれば、エンゲージメントが上がっていくことも分かりました。アクションとしては、既に行っていたのですが、一人ひとりと面談をして、一段深い話をすることによって、自分達が任されている社会的価値を理解させることであると感じました。また、先に説明しましたように、部門間のコミュニケーションをよくする方策も優先的な課題と分かりました。仕事柄、毎日のように大量に流れる全社情報も、社員からすると、負担になっている様子も分かりました。一支店だけで解決できないこともありますが、機会があれば、本社人事部門に対して今回の調査結果をフィードバックしたいと思います。支店内では、管理職も含め議論をして、RUFTの提案を参考にしながら具体的なアクションを実施していきたいと考えています。

ー最後にRUFT調査を実際に実施して注意点やメッセージはありますか。

支店長:今回は、支店の若手社員を中心に調査しましたが、支店全員で再度調査を実施することも価値がありそうです。また他の支店での調査も行い、支店間のスコアの比較といった調査対象の拡大により、全社での何らかの改善や新しい取り組みにつながる可能性も感じました。この手の調査は、今回のように、パイロットで行って、少しずつ拡大する方法も効果的と思いました。コロナについては、若手社員を中心に不安感があることは事実です。個人面談や、全体の会議を通じて、少しでも不安感を取り除くことができればと考えています。部署によっては、満足感に大きな差が出ている部分もありました。このような場合、点数が低い部署は、対面するお客様のニーズ、業務の内容や状況が他の部署と異なる点を考慮する必要があります。このような調査を通じて発見されたことをないがしろにせず、もっと働きがいがある職場を作っていきたい、若手社員に生き生きと働いて欲しいと感じました。どれもこれも、一度調査して可視化することが変革の出発点です。まずはデータを取ってみる。これだと思います。

ー本日は、ありがとうございました。

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