導入事例

株式会社オスティアリーズ 様

 

2020年10月

従業員29名以下/IT企業

社員エンゲージメントの可視化/RUFT調査

2014年に設立した新進気鋭のスタートアップ企業である株式会社オスティアリーズ。WEBサイトの個人認証サービス会社として、独自の着信認証技術により、既に全世界のユーザー数は1億5,000万人を突破しております。登録会員のなりすまし防止に対するWEBサイト運営会社のニーズを捉え、電話の着信という簡便な方法による認証で業績を急成長させています。仕組みは、いたって簡単です。会員は、WEBサイトでの認証時に一時的に指定された電話番号に、予め登録した電話機から発信するだけ。オスティアリーズの着信認証システムが電話機の発信番号を照合して本人確認します。東京2020オリンピックのチケットを購入された方であれば経験された認証システムです。今回は、オスティアリーズの急成長を社員とともに牽引している大野社長に、RUFTエンゲージメント調査を実施された目的と実施後の感想をお伺いしました。

 

お話し頂いた方

株式会社オスティアリーズ

代表取締役 大野 祐治様

社員のエンゲージメントを可視化してみたいと思いました。

―社長は、なぜRUFTエンゲージメント調査を受けられたのですか。

大野様:私は、これまで様々な会社で仕事を行うことで、多くの組織を見てきました。成功も失敗もありましたが、その会社の社長を見ると、どのくらいの大きさまでその会社が成長できるかがわかるようになりました。一人で直接見れるのは、せいぜい20人程度です。20人がその下の20人を見れれば、400人の組織になります。このように組織を大きくしていくためには、一人ひとりが、なるべく多くの部下ときちっとグリップできる組織を作る必要があります。そのようにグリップできる管理職を育てることができて、初めて組織は強く、大きくなっていくのです。自分たちの組織はまだ小さく発展段階であり、家族的でもあるのでこのような問題はないと考えています。しかしながら、今後の組織成長を考えたとき、世の中の大きな環境変化もあることから、一度調査してみることも悪くないと考え、実施しました。

―組織調査としてRUFT調査はどうでしたか。

大野様:RUFTは、社員のエンゲージメントを考えるときに、コミュニケーションについてフォーカスしている点が面白いと感じました。エンゲージメント調査は、RUFT以外にも、様々な会社が提案していますが、エンゲージメントが高い、低いといった単純なスコアが出ても、その原因が分からないとあまり意味がないと考えています。RUFTは、エンゲージメントの原因はコミュニケーションにありという明確な理論のもと体系化されています。仮にエンゲージメントが低くでれば、その原因を追究できるため、RUFT調査を受けることにしました。この手の調査は、組織の通信簿であり、組織が小さいうちは大きな問題はありません。今の社員は全員、自分が採用した社員です。しかし、自分が直接採用にかかわらない人が出てくるようになると、自分の目がいき渡らなくなり、組織の問題が潜在化してくると考えています。この段階で受けておいて、組織が大きくなった時に、また受けてみる、そんなことを考えて試しに行いました。

―どんな調査でしたか。

大野様:始めに、自分に対するインタビューがありました。起業の経緯や、今のメンバーについてお話ししました。営業部隊と技術部隊がいるのですが、今回の調査では営業部隊を対象としました。普段、自分と接している時間が長い社員です。お話ししましたように、家族的な経営段階ですので、日々顔を合わせ、自分との直接のコミュニケーションを行っています。採用の際も、自分が面接し、自分の考え方を明確に理解して入ってもらった社員たちです。その意味では、自分の考え方や行動基準のようなものは、きちんと理解され、そのように行動してくれています。気を使った点としては、社員に対するアンケート調査では、細かな属性を取ると、社員の特定が出来てしまうと社員が不安になることを考え、属性データは取らずに行いました。みんな本音で点数付けをしてくれたと思います。

予想通りの結果でした。

―調査結果を見てどうでしたか。

大野様:予想通り、みんな高い意識をもって仕事に励んでくれている姿が点数に表れていました。もちろん、自分に気を使っている部分もあるかもしれませんが、コミュニケーション指標、エンゲージメント指標の相関性も明確に出ており、データの信頼性は確認できました。総じて高得点でしたが、会議の進め方については、少し点数が低かったので、運営方法については少し考えてみようと思っています。

―調査結果によって気づいた点はありますか。

大野様:先に述べましたように、予想通りの結果で、まだ小さい組織のため、点数が良くて当たり前という気がしています。これが30人くらいからだんだん組織的な問題が出てくると考えています。その意味では、スコアも、絶対値を単純に他社比較して、自分の組織は点数が高い、低いといった議論するのではなく、組織の規模の係数のようなものを考慮して比較すると、その規模における、その組織の本当の実力のようなものがわかるような気がします。組織が大きくなり、中間管理職層ができて、複数の部門が出来てくると、部署ごとの温度差も分かり、組織ごとの実態も明らかになり、組織改善に役立つと思います。当然ながら一回の調査でも意味はありますが定期的且つ継続的に調査する事が大事だと思います。会社組織が健全に発達しているかを調査する定期健診みたいな存在だと思います。

点数の高い人、低い人の組織内分布がわかるといいですね。

―調査結果について何かご意見はありますか。

大野様:調査報告書では、各スコアの平均値が表示されていますが、一人ひとりの社員の点数にムラやバラツキがあっての平均なのか、ある程度団子状態での平均なのかによって、その組織の有り様は大きく違うと思います。つまり、分散という考え方です。同じ平均値の組織であっても、分散が大きい組織と、分散が小さい組織では、分散が小さい組織の方は、よりまとまりがあります。分散が大きな組織では、点数の低いその人が、何か変な動きをすると、組織に大きな影響を与える可能性があります。その点を考えると、分散の大小は、組織の安全度、安定性と捉えることができます。実は、そのような異分子が一人いるだけで、組織内で伝染して、組織が変な方向に行くこともあります。このような視点での分析も加えると、より充実した報告書になると思います。

―最後にRUFT調査全体にご意見はありますか。

大野様:この手の組織診断は、世の中に多くありますが、実名で調査する会社もあります。社員の本音を引き出すなら実名の調査はやらない方がいいと思います。また、RUFTがエンゲージメントの視点で、組織改革を行っていこうとするならば、調査するだけでは意味がないので、むしろ最初の調査は無料にして、広くいろんな会社に受けてもらい、自分の組織について考える機会を与えるというのはどうでしょうか。RUFTの良さは、社員コミュニケーションに焦点をあて、ここを徹底的に深掘りすることだと思います。そのための調査ですので、可視化することも重要ですが、可視化した結果を使って、どう組織を変革していくか、コンサルしたり、サービスを利用したり、ここが勝負だと思います。規模の大きな会社、小さな会社、様々な会社がRUFT調査を受けて、社員コミュニケーションを変容されることを期待します。

ー本日は、ありがとうございました。

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